2026.05.01
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クセ毛・天パのヘアカットで悩んでいるあなたへ。「直 す」より「活かす」という選択肢が、毎日を変えるかもし れない話
【この記事でわかること】
クセ毛・天パのカットがなぜ難しいのか、その本当の理由
「クセ毛を活かすカット」が普通のカットと何が違うのか
クセの種類別に、カットで変わること・変わらないこと
毎日のスタイリングが劇的に楽になるためのポイント
cutskiiiがクセ毛カットに力を入れている理由(オーナーの体験談)
はじめに──天パ美容師が、同じ悩みを持つあなたに伝えたいこと
「くせ毛、なんとかしたい」
そう思い続けて、何年が経ちましたか?
縮毛矯正をかけ続けて、毎朝アイロンで格闘して、湿度が高い日はもう出かける前から気持ちが重く
て。「普通にサラサラのストレートに生まれていれば」と、何度思ったかわからない。
そんな毎日を送っているあなたに、今日は少し違う話をさせてください。
はじめまして。茨城県取手市で一人美容室「cutskiii(カットスキィ)」を営んでいるオーナーで
す。
実は私自身も、ずっと天パに悩んできました。学生時代から髪の扱いには苦労してきて、雨の日や湿
度が高い日は広がる・まとまらない・くせが暴れる、という経験を繰り返してきた一人です。美容師
を志したきっかけのひとつに「自分のクセ毛をどうにかしたかった」という、正直な動機がありま
す。
だから、クセ毛で悩んでいる方の気持ちが、心からわかります。
そして美容師として経験を重ねるなかで、気づいたことがあります。
クセ毛は「直すもの」じゃなく、「活かし方を知るもの」だ、ということを。
今日はその話を、できるだけ丁寧にお伝えしたいと思います。少し長い記事になりますが、ぜひ最後
まで読んでいただけると嬉しいです。
【なぜクセ毛・天パのカットは難しいのか】
まず前提として、クセ毛のカットが難しい理由をお伝えします。
ストレートと根本的に違う「仕上がりの想定」
ストレートヘアのカットは、仕上がりの想定がひとつに絞られています。「完全に乾いた状態」で
す。完全ドライで髪がどう落ちるか、どんなシルエットになるか、その状態を基準にカットを設計し
ます。
ところがクセ毛カットは、そもそも前提が違います。
クセ毛・うねり毛は、ドライヤーで乾かしすぎるとカールやウェーブが伸びてしまい、広がりやパサ
つきになってツヤも失われます。せっかくのカールが死んでしまう、とも言えます。だから「完全に
乾かしきった状態」をゴールにすること自体、クセ毛には向いていないことが多いのです。
では何をゴールにするかというと、その人のカール・ウェーブが一番きれいに出る乾かし具合です。
ウェット仕上げが合う人、半乾きが合う人、ほぼ乾かしてから仕上げる人。どこで止めるのが正解か
は、その人のカールの強さや種類によってまったく異なります。
そして重要なのは、この「その人に合った乾かし方」を前提にしてカットを設計するという点です。
乾かし方が変わればシルエットも変わる。だから、仕上げのドライ方法を先に想定してからカットに
入る必要があります。ストレートヘアのカット技術を基準にしている美容師がクセ毛を担当すると
「乾いたら思っていた形と全然違った」という結果になりやすいのは、この「仕上がりの想定」とい
う出発点がそもそも違うからです。
クセの「種類」と「方向」を読まないとうまくいかない
一口に「クセ毛」「天パ」と言っても、その種類は人によってまったく異なります。
波状毛(はじょうもう):髪がゆるくS字にうねるタイプ。いわゆる「くせ毛」でもっとも多いパ
ターン。
捻転毛(ねんてんもう):髪の毛が螺旋状によじれているタイプ。光に当てるとキラキラして見える
ことも。まとまりにくく、広がりやすい。
縮毛(しゅくもう):細かいちぢれがある、アフリカ系の髪質に近いタイプ。日本人にも一定数い
る。
連珠毛(れんじゅもう):髪がビーズのように数珠状になっているタイプ。切れやすく、デリケー
ト。
さらに、部分によってクセの出方が違う方がほとんどです。顔まわりだけ強くうねる、えりあしだけ
外にはねる、右側と左側でクセの方向が違う、トップはまとまるのにサイドだけ広がる……などの
ケースは日常茶飯事です。
クセ毛のカットで大切なのは、まずこの「クセの種類・強さ・方向」を丁寧に把握することです。そ
れなしにハサミを入れても、思った通りの仕上がりにはなりません。
すきすぎると、クセ毛はさらに暴れる
クセ毛の方に多いお悩みのひとつが「ボリュームが出すぎる・広がる」です。そのため、以前の美容
室でたくさんすいてもらった、という方が多くいらっしゃいます。
しかし実は、クセ毛をすきすぎるのは逆効果になることがほとんどです。
毛量を減らすことで髪が軽くなりすぎると、クセがより自由に動いてしまいます。さらに、すく際に
できる短い毛(いわゆる「アホ毛」)が増えて、表面がパサパサとした見た目になったり、まとめ髪
にしたときに短い毛がぴょんぴょん飛び出すようになったりします。
クセ毛のボリュームコントロールは、「すく」のではなく「長さとシルエットで調整する」のが正解
です。この考え方の違いが、仕上がりに大きな差を生みます。
【「クセ毛を活かすカット」って、普通のカットと何が違うの?】
では具体的に、cutskiiiが行う「クセ毛を活かすカット」は何が違うのか、説明します。
カウンセリングに時間をかける
まず、カット前のカウンセリングを丁寧に行います。
どんなクセが出やすいか(うねり・広がり・はねなど)
生えグセの方向はどうなっているか
普段どんなスタイリングをしているか
どんなスタイルにしたいか、どんな仕上がりを求めているか
過去にどんなカット・施術をしてきたか
これらを把握してから、初めてカットの設計に入ります。クセ毛のカットは、オーダーメイドです。
同じ「くせ毛ボブにしてください」というオーダーでも、お客様によってまったく違うアプローチに
なります。
「クセの方向に逆らわない」カットライン
クセ毛カットの基本的な考え方のひとつが、クセの流れを利用するということです。
クセの方向に逆らってカットをすると、髪は不規則に暴れます。逆に、クセが流れたい方向・まとま
りたい方向を読んでカットラインを作ると、乾燥後にナチュラルにまとまるシルエットが生まれま
す。
「なんで乾かすだけでこんなにまとまるの?」とお客様に驚いていただけることが多いのですが、こ
れは「クセと戦わず、クセと協力する」カットラインを作っているからです。
毛束を作れるかどうかが、まとまりを左右する
クセ毛がまとまらない根本的な理由のひとつは、毛束が作れていないことです。髪が一定のまとまり
(束)として動いてくれないと、クセがバラバラに暴れてシルエットが崩れてしまいます。
cutskiiiでのアプローチは、クセの「扱いやすさ」を部分ごとに見極めることです。うねりが強すぎ
て扱いにくい箇所は、根元付近からしっかり取ります。一方、少しでも扱いやすいクセが出ている箇
所は残して、それをデザインとして活かす。
「クセを消す」のではなく、「使えるクセと使えないクセを仕分けする」という発想です。この設計
こそが、クセ毛カットの醍醐味です。
【乾かし方まで含めて「設計」する】
カットで終わりではありません。cutskiiiでは、お客様がご自宅でどう乾かせば、サロン仕上がりに
近い状態を再現できるかまで、丁寧にお伝えしています。
クセ毛の方にとって、乾かし方は非常に重要です。乾かす方向・タオルドライの仕方・ドライヤーの
当て方、これだけで仕上がりがまったく変わります。「毎朝10分かけて乾かしていたのが、コツをつ
かんだら5分でまとまるようになった」という声をいただくこともあります。
クセの種類別:カットでどこまで変わる?
「自分のクセは強すぎて、カットじゃ無理かも」と思っている方も多いと思います。正直にお伝えし
ます。
〇軽め~中程度のくせ毛・うねり毛
カットだけで、かなり変わります。
ゆるいS字のうねり、顔まわりや毛先のはね、雨の日や湿気の多い日の広がり、このくらいのクセで
あれば、正しいカットひとつで毎日のスタイリングが格段に楽になります。縮毛矯正やパーマをかけ
なくても、ナチュラルなまとまりが出せるケースが多いです。
「ずっと縮毛矯正をかけてきたけど、一度やめてみたい」という方にも、まずクセ毛カットで試して
みることをおすすめします。
〇中程度~強めのクセ毛
カットで「暮らしやすい状態」にはできます。
ただし、強めのクセを完全にコントロールするには、カットだけでは限界があることも正直にお伝え
します。たとえば、湿度の高い日に完全にうねりをゼロにする、というのはカットだけでは難しい。
それでも、「今より格段にまとまりやすくなる」「スタイリングの時間が大幅に短縮される」「クセ
が出ても不格好に見えないシルエットになる」というのは、カットで十分に実現できます。
強いクセをお持ちの方には、カットと合わせてcutskiiiの「オイルストレート(低ダメージ縮毛矯
正)」や「ノンダメージパーマ」を組み合わせることで、さらに理想に近づく提案も可能です。ただ
し今日は「カット」の話に絞るので、それらについては別の記事で詳しく書きますね。
〇非常に強いクセ・縮毛
カットで「活かせるスタイル」を作ることはできます。
非常に強いクセや縮毛をお持ちの方の場合、「伸ばす・直す」アプローチをやめて、「そのクセをデ
ザインに取り込む」という発想の転換が重要です。
たとえばショートスタイルで、クセを活かした丸みのあるシルエットを作る。あるいは適切な長さで
重みを持たせてクセをコントロールする。強いクセをお持ちの方ほど、「クセを消そうとするより
も、クセをスタイルに変えてしまった方が、毎日が楽になる」ということが多いです。
実際にどう変わるの?よくあるビフォー・アフター
カウンセリングで多く聞くお悩みと、カットでどう変化するかをいくつかご紹介します(個人差があ
ります)。
お悩み①「雨の日・湿度が高い日は広がって手がつけられない」
これは、毛量が多すぎる・または重さのバランスが崩れているケースが多いです。適切な毛量調整
と、湿気でうねりが出ても「きれいな広がり」に見えるシルエット設計をすることで、雨の日でも
「今日の髪、なんかいい感じ」と思える状態にすることができます。
お悩み②「ショートにしたら余計に広がった・ボリュームが出すぎた」
ショートはクセ毛にとって難易度が高いレングスです。重みが少なくなる分、クセが自由に動きやす
くなります。ただし、クセの方向とシルエットを計算してカットすれば、ショートこそクセ毛が映え
るスタイルになります。「ショートは無理」と思っていた方が、クセ毛ショートのスタイルに変えて
から「もっと早くやればよかった」とおっしゃるケースも多いです。
お悩み③「毎朝アイロンでまっすぐにしないと外に出られない」
毎日のアイロン習慣は、長期的に見ると髪へのダメージが積み重なります。アイロンなしで出かけら
れる状態を目指すなら、まずクセを「暴れにくくする」カットが効果的です。完全にノーアイロンが
難しくても、「今日はアイロンしなくていいかな」という日が増えることを目標にできます。
お悩み④「前回カットしたら、えりあしだけはねるようになった」
生えグセの方向を無視したカットで起こりやすいお悩みです。えりあしは特に生えグセが出やすい部
分。はねの方向と強さを把握した上でのカットラインを設計することで、自然に内側に収まりやすく
なります。
【cutskiiiが「クセ毛カット」に力を入れる理由】
ここで少し、個人的な話をさせてください。
先ほども書きましたが、私自身が天パです。学生時代は本当に嫌でした。雨の予報が出るたびに憂鬱
になって、友達の「サラサラでいいな」という言葉が羨ましくて。
美容師になってから、クセ毛カットを徹底的に研究しました。なぜかというと、自分が嫌だった経験
があるから。同じように悩んでいるお客様の力になりたいという気持ちが、人一倍強かったからで
す。
「クセ毛のことを一番わかっているのは、同じクセ毛を持った美容師だ」
そう信じて、技術を磨いてきました。
今でも自分の髪で試すことがあります。新しいカットアプローチを試すとき、どう乾くか・どう動く
か・どれくらいスタイリングが楽になるかを、自分の頭で体感してから提案するようにしています。
クセ毛カットで「その美容室が信頼できるか」を見極めるポイント
せっかくなので、美容室選びの参考になる視点もお伝えします。クセ毛カットを得意とする美容師を
選ぶ際のチェックポイントです。
① カウンセリングに時間をかけてくれるか
クセ毛カットは、カウンセリングで8割が決まります。「とりあえず座って」「どうしますか?」だ
けで済ませる美容師よりも、クセの種類・生えグセ・普段のスタイリング・お悩みをしっかりヒアリ
ングしてくれる美容師を選びましょう。
② 濡れた状態だけでなく、乾いた状態も確認してくれるか
前述の通り、クセ毛は濡れているときと乾いているときで全然違います。途中・仕上げで乾かして確
認しながらカットしてくれる美容師は、クセ毛カットへの理解が深い証拠です。
③ すきバサミをむやみに使わないか
クセ毛を「すきすぎること」の弊害は前述した通りです。量を減らすためだけにすきバサミを多用す
るのではなく、カットラインで調整する技術を持っているかどうかが重要です。
④ 自宅での再現方法を教えてくれるか
仕上げがきれいなだけでなく、「ご自宅でどう乾かすか」まで提案してくれる美容師は、お客様のそ
の後の毎日まで考えています。サロンを出た後の生活まで一緒に設計してくれるかどうか、これが信
頼できる美容師かどうかの大きな目安です。
⑤ クセ毛の経験・実績があるか
美容師の得意分野は人それぞれです。ホームページやSNSで、クセ毛・天パのスタイル事例を発信し
ているか確認するのもひとつの方法です。クセ毛カットに力を入れているサロンは、積極的にそう
いった情報を発信しています。
スタイリングのコツ:カットの後は「乾かし方」が命
最後に、クセ毛の方に向けたスタイリングの基本をお伝えします。正しいカットを得た後は、乾かし
方ひとつで毎日の仕上がりが大きく変わります。
タオルドライは「こすらない」
クセ毛の方にとって、洗い上がりのタオルドライは非常に重要です。タオルでゴシゴシこすると、
キューティクルが傷んでうねりが増し、まとまりが悪くなります。タオルで包んで、押さえるように
して水分を吸わせるのが正解です。
クセの強さで乾かし方を変える
クセ毛の乾かし方は、クセの強さによって変えるのがポイントです。
軽め~中程度のクセの方は、ドライヤーを使って根元をしっかり乾かすのが基本です。根元のクセが
決まると全体のシルエットが落ち着くので、まず根元に風を当てて、毛先はほんのり乾いた状態で
OK。「毛先を完璧に乾かさなければ」と思わなくて大丈夫です。毛先にほんの少し水分が残ってい
るくらいの方が、クセが綺麗に出てナチュラルにまとまることが多いです。
強めのクセ・縮毛の方には、実は自然乾燥がおすすめです。ドライヤーの熱と風でクセが崩れてしま
うことがあるため、タオルドライ後はできるだけ手を加えず、自然に乾かす方がクセ本来のまとまり
が出やすくなります。時間に余裕があるときは、スタイリング剤をなじませてからそのまま放置する
のが一番きれいに仕上がることも多いです。
スタイリング剤は「少し水分が残っている状態」でつける
「完全に乾かしてからスタイリング剤をつける」と思っている方が多いのですが、実はこれは逆で
す。髪に少し水分が残っているうちにスタイリング剤をなじませるのが正解です。
理由は2つあります。まず、水分が潤滑剤の役割を果たすため、スタイリング剤が髪全体にムラなく
伸びやすくなります。そして、少量のスタイリング剤でも均一になじむため、使う量が少なくて済み
コスパも上がります。
目安はクセのレベルによってさまざまで、しっかりタオルドライしたウェット状態から8割ドライま
で、人によって全く異なります。自分に合ったタイミングは、カウンセリングの際にお伝えします。
スタイリング剤:バームより「オイル・クリーム・カーリー専用」がおすすめ
クセ毛の方のスタイリング剤選びで、よく「バーム」をすすめているコンテンツを見かけますが、
cutskiiiとしてはバームはあまりおすすめしていません。理由は、シャンプー時にオフしにくいか
ら。バームはワックス成分が多く、クセ毛特有の複雑な髪の形状に入り込んでしまうと、洗い残しが
起きやすくなります。洗い残しが積み重なると、頭皮や髪のコンディションが悪化してクセがさらに
扱いにくくなる、という悪循環にもなりかねません。
代わりにおすすめしたいのは以下の3つです。
① ヘアスタイリングオイル:軽いテクスチャーで髪全体になじみやすく、シャンプーでもオフしやす
い。ツヤと保湿を補いながらクセを落ち着かせてくれます。
② ヘアクリーム(洗い流さないタイプ):水分補給力が高く、うねりや広がりを抑えながらしっとり
まとめてくれます。クセ毛にありがちな乾燥によるパサつきにも効果的。
③ カーリーヘア用スタイリング剤:近年、カーリーヘアブームの影響でクセ毛専用のスタイリング剤
が増えてきました。クセをきれいに出しながらまとまりを与えてくれるものが多く、特に「クセを活
かしたい」方にはぴったりです。成分がやさしいものが多く、頭皮への負担も少ない傾向がありま
す。
自分に合ったスタイリング剤は、クセの強さや仕上がりの好みによって変わります。わからない場合
はぜひカウンセリングの際に相談してください。一緒に最適なものを考えます。
まとめ:クセ毛は「個性」に変えられる
長い記事を読んでいただき、ありがとうございます。
まとめると、お伝えしたかったのはこういうことです。
クセ毛・天パのカットには、専門的な知識と技術が必要
「すきすぎる・薬剤で伸ばす」だけがクセ毛の答えではない
正しいカットで、クセ毛は「まとまりにくい悩み」から「個性あるスタイル」に変わる
乾かし方を変えるだけで、毎日のスタイリングが劇的に楽になることがある
クセ毛を本当に理解している美容師を選ぶことが、すべての出発点
「ずっとクセ毛が嫌いだった」という方が、「最近は自分の髪が好きになってきた」と言ってくださ
る瞬間が、私がこの仕事をしていて一番幸せを感じる瞬間です。
クセ毛は、あなたの個性です。それを活かすカットを、ぜひ一度体験してみてください。
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