Blog

ブログ

2026.07.15 ブログ

久しぶりに、流行りを見に行ってきました。



「また最近勉強してるんですね!」

ここ数ヶ月、お客様との会話の中でそんな言葉をいただくことが増えました。

確かに最近は、毛髪理論を改めて勉強したり、パーマを学び直したり、美容に関する時間が増えています。

そして先日、本当に久しぶりに、美容師向けの講習へ参加してきました。

タイトルだけ聞くと、「流行りを勉強しに行ったんだな。」と思われるかもしれません。

でも、実は少し違います。

僕が知りたかったのは、流行りのヘアスタイルではありません。

今、第一線で活躍している美容師が、どんなことを考えながら仕事をしているのか。

どんなところを見て、お客様の髪と向き合っているのか。

その”考え方”を見てみたかったんです。

なぜ今さら?
美容師になって20年。

20年もやっていると、自分なりの考え方や仕事の進め方が自然とできあがってきます。

もちろん、それは経験から生まれたものです。

失敗もたくさんしてきました。

上手くいかなかったことも数え切れません。

その積み重ねの中で、

「cutskiiiでは、こういう仕事をしたい。」

そんな軸もできました。

でも同時に、営業中にずっと思っていたことがあります。

「自分はこう考えて仕事をしているけど、本当にこれでいいんだろうか。」

間違っていると思っていたわけではありません。

ただ、自分の考えだけで完結してしまうのは怖い。

だから一度、今の第一線で活躍している人たちの仕事を、自分の目で見てみたいと思いました。

流行りを見に行ったつもりだった。

実際に講習へ行って感じたこと。

もちろん、今っぽいデザインや、最新の考え方にも触れることができました。

でも、一番印象に残ったのはそこではありませんでした。

僕が驚いたのは、

仕上がりへの熱量。

毛先がどう動くのか。

この角度から見た時はどう見えるのか。

写真に写った時のバランス。

髪一本一本の重なり。

その日、その瞬間を最高に仕上げるための細かなディテール。

「ここまで考えるのか。」

そう思う場面が何度もありました。

一人のお客様を、作品を作るように仕上げていく。

その姿勢がとても印象的でした。

そして、自分の仕事を振り返りました。

そこで自然と考えたのは、

「自分はどうだろう。」

ということでした。

僕がこれまで一番大切にしてきたのは、

毎日の扱いやすさ。

家でも再現しやすいこと。

そして、時間が経ってもスタイルが崩れにくいこと。

美容室で最高なのは当たり前。

でも、本当に大切なのは、お客様が自宅で過ごす何十日間だと思っています。

朝、鏡の前で困らないこと。

乾かしただけでまとまること。

伸びても形が崩れにくいこと。

cutskiiiでは、そこを何より大切にしてきました。

だから、正直に言うと、

仕上げで毛先を細かく作り込むことへの優先順位は、それほど高くありませんでした。

もちろん仕上げます。

でも、それ以上に「普段どうなるか」を考えていました。

考えは変わらなかった。

今回の講習を受けて思ったのは、

「今までの考えが間違っていた。」

ではありません。

むしろ、

「この考えで良かった。」

という安心感もありました。

扱いやすさ。

再現性。

持ちの良さ。

この軸は、これからも変わらないと思います。

でも、一つだけ気づいたことがありました。

それは、

仕上がりの解像度。

ここには、まだ伸ばせる余地がある。

そう感じたんです。

足りなかったのは技術じゃない。

新しい切り方を覚えたわけではありません。

新しい理論を持ち帰ったわけでもありません。

足りなかったのは、

「今日、この瞬間を最高にする。」

その熱量だったのかもしれません。

毛先の動きを、もう一歩細かく考える。

仕上がった時のシルエットを、もう一歩具体的にイメージする。

お客様が鏡を見た瞬間、

「今日めちゃくちゃいい。」

そう思っていただけるところまで、もっと突き詰められる。

そんな気づきをもらいました。

「どちらか」じゃない。

以前の僕なら、

「仕上げを作り込みすぎると、持ちや再現性が少し犠牲になる。」

そう考えていました。

今も、その考えはゼロではありません。

でも今回思ったのは、

どちらかを選ぶ必要はない。

ということ。

扱いやすさも。

持ちの良さも。

再現性も。

そして、その日の仕上がりの感動も。

全部追いかけてもいい。

全部追いかけられる美容師を目指したい。

そんなふうに思えました。

20年目だからこそ。

美容師になりたての頃は、

技術を覚えることで精一杯でした。

少し経験を積むと、

自分のスタイルができてきます。

でも20年目になって思うのは、

一番怖いのは、

「もう知っている。」

と思ってしまうこと。

仕事に慣れることは大切です。

でも、慣れすぎることは成長を止めてしまう。

だからこれからも、

自分の考えを大切にしながら、

違う考え方にも触れて、

「本当にこれでいいのか。」

と問い続けたい。

その繰り返しが、お客様にとってより良い仕事につながると信じています。

最後に。

cutskiiiは、流行を追いかける美容室ではないかもしれません。

でも、流行を知らない美容室にもなりたくありません。

大切なのは、

流行を取り入れることではなく、

そこから何を学び、自分の仕事にどう生かすか。

今回の講習で、自分の軸は変わりませんでした。

でも、その軸はもっと磨ける。

そう思えたことが、一番の収穫でした。

これからも、

扱いやすく、持ちが良く、再現しやすい。

そのcutskiiiらしさは変えずに、

鏡を見た瞬間に「今日いいな」と思っていただける仕上がりも、今まで以上に追求していきます。

20年目。

まだまだ、面白くなりそうです。

PDF

一覧へ戻る