Blog

ブログ

2026.09.20 ブログ

僕のカットは、ハサミを持つ前にほぼ終わっています。

こんにちは。
取手市の美容室 cutskiii です。

今回は、僕が普段の仕事の中でかなり大切にしている「カウンセリング」について書いてみようと思います。

美容室でカウンセリングというと、

「今日はどうしますか?」
「何センチくらい切りますか?」
「カラーは何色にしますか?」

そんなふうに、これから行う施術を決めるための時間というイメージがあるかもしれません。

もちろん、それもカウンセリングの一部です。

でも僕の場合は、もう少し違う感覚でカウンセリングをしています。

僕にとってカウンセリングは、施術を始める前の打ち合わせではなく、すでに施術が始まっている時間です。

まず知りたいのは「髪」より「その人」

初めてのお客様を担当するとき、もちろん髪はしっかり見ます。

髪質はどうなのか。

クセはどこにあって、どちらに動くのか。

生えグセはどうなのか。

頭の骨格はどうなっているのか。

毛量はどこに多く、どこに少ないのか。

これまでカラーや縮毛矯正、パーマなどをどのようにしてきたのか。

こういった情報は、美容師として当然とても大切です。

ただ、僕が最初に知りたいのは、そこだけではありません。

むしろ先に知りたいのは、

最近、髪の何に困っているのか。

そして、

普段、どんな生活をしているのか。

ということです。

朝、髪にどれくらい時間をかけられるのか。

普段アイロンを使うのか。

乾かすだけなのか。

結ぶことが多いのか。

仕事ではどんな髪型で過ごすのか。

休みの日はどうなのか。

本人は何を「扱いづらい」と感じているのか。

逆に、今の髪で気に入っているところはどこなのか。

同じ髪質、同じクセ、似たような骨格だったとしても、生活が違えば僕が提案する髪型は変わります。

だから、髪質や骨格を診断して、その人を髪型に当てはめるというより、

まずその人のことを知って、その人に合う答えを出すための材料として髪質や骨格を見る。

僕の中では、そんな順番です。

カウンセリング中に、頭の中ではもう切っています

その人の生活や悩みを聞きながら、実際の髪を見ていく。

すると、少しずつ頭の中に仕上がりが見えてきます。

ここは重さを残した方がいい。

ここは動いた方がいい。

このクセは抑える必要がない。

ここを短くすると朝が大変になりそう。

逆にここは、もう少し切った方が扱いやすそう。

そんなことを一つずつ組み立てていきます。

そして、ある程度仕上がりが見えたところで、実際にハサミを持ちます。

なので僕の感覚としては、

仕上がりが見えてしまえば、あとはそこに向かってハサミを入れていくだけ。

もちろん実際には、髪を切りながら動きや収まりを確認して微調整していきます。

人の髪なので、頭の中で考えた通りにすべてが進むわけではありません。

それでも「とりあえず切ってみて、そこから考えよう」というよりは、できる限り切る前にゴールをイメージしておきたい。

だから僕にとっては、ハサミを持った瞬間がカットのスタートではありません。

その前のカウンセリングから、すでにカットは始まっています。

「クセを活かしたい」という初めてのお客様

先日、初めてcutskiiiに来てくださったお客様がいました。

縮毛矯正をやめて、約2年。

これからは自分のクセを活かした髪型にしていきたい、という方でした。

僕自身、クセを活かすカットは好きです。

クセ毛というと、

「広がるから抑える」

「まとまらないから梳いて軽くする」

「扱いづらいから縮毛矯正をする」

といった方向に考えられることも多いと思います。

でも僕は、クセそのものが悪いとは思っていません。

そのクセがあるからこそ出せる動きもあるし、直毛ではつくれない柔らかさや雰囲気が出ることもあります。

なので今回も、どんなクセなのかを見ながら、これからどうしていくのが良さそうかを考えていきました。

ただ、実際に髪を見てみると、かなり梳かれている状態でした。

おそらくこれまで、ボリュームを抑えたり、広がらないようにしたりするために、少しずつ髪を減らしてきたのだと思います。

もちろん、それまで担当されていた美容師さんにも、そのときそのときの考えや理由があったと思います。

僕が見ているのは、その仕事が良かったか悪かったかではありません。

大切なのは、

「今のこの髪から、この人がこれからどうなっていきたいのか」

です。

今回の答えは「切らない」でした

カウンセリングをしながら、その方の希望を聞いて、髪の状態を見て。

僕の中で出た答えは、

「今日は、あまり切らない方がいい。」

でした。

すでに必要以上に軽くなっている部分がある。

そこでさらに僕がハサミを入れてしまえば、今その場では形になったとしても、これからクセを活かした髪型にしていくために必要な髪までなくなってしまうかもしれない。

それなら今は、無理に形をつくり込むよりも、必要な部分が伸びてくるのを待った方がいい。

そう判断しました。

結果として、この日の仕事は感覚的に、

カウンセリング8割、カット2割。

美容師としては、ちょっと変な割合かもしれません(笑)。

でも僕としては、それでいいと思っています。

切る時間がなくなったわけじゃない

ここは結構大切なところです。

カウンセリングをたくさんしたから、カットする時間がなくなってしまったわけではありません。

カウンセリングをしたから、今はあまり切らない方がいいと分かった。

似ているようで、僕の中ではまったく違います。

美容室に来ていただいたからには、何かしてあげたくなる。

美容師なので、もちろん切りたくもなります。

せっかく来てもらったのだから、大きく変えて「こんなに変わりました」と見せられた方が、仕事として分かりやすいこともあります。

でも、たくさん切ることが、その人にとって一番良いとは限りません。

今切らない方が半年後にもっと良い髪型にできるなら、僕はそちらを選びたい。

今その場で100点に見えることより、これからその人が扱いやすくなっていくことの方が大切な場合もあります。

だから、

「切らない」という判断も、美容師の技術の一つ

だと思っています。

カウンセリングは「希望を聞く時間」だけじゃない

僕がカウンセリングで知りたいのは、「どんな髪型にしたいですか?」だけではありません。

お客様自身が、必ずしも自分の髪の問題点や可能性を言葉にできるわけではないからです。

「広がるのが嫌」

という一言でも、その原因はいろいろあります。

髪質なのか。

クセなのか。

梳きすぎているのか。

ダメージなのか。

長さなのか。

乾かし方なのか。

もしかしたら本人が「嫌だ」と思っているクセも、切り方を変えれば魅力になるかもしれません。

だから、言われたことをそのまま施術に置き換えるのではなく、

なぜそう感じているんだろう?

まで考えたい。

そのために話を聞きます。

そのために髪を触ります。

そのために骨格や髪質を見ます。

そして、それらを全部合わせて、

「この人なら、こうしたら良さそう」

という仕上がりを頭の中につくっていきます。

美容室にいない時間の方が、圧倒的に長いから

cutskiiiで以前から大切にしていることがあります。

それは、美容室を出た瞬間だけきれいならいい、とは考えないこと。

お客様が美容室にいるのは、長くても数時間です。

その後は、自分で髪を扱う生活に戻ります。

だから僕が考えたいのは、

翌朝どうなのか。

仕事に行くときどうなのか。

雨の日はどうなのか。

1ヶ月後はどうなのか。

2ヶ月、3ヶ月と伸びてきたときにどうなのか。

美容室にいる時間よりも、美容室にいない時間の方が圧倒的に長い。

だからこそ、その人の生活を知らずに、その人にとって本当に扱いやすい髪型をつくるのは難しいと思っています。

カウンセリングを大切にしているのは、たくさん話をしたいからではありません。

その人の日常まで想像して、そこに合う髪をつくりたいからです。

ハサミを持つ前から、もうカットは始まっています

カウンセリング。

髪質の診断。

クセを見ること。

骨格を見ること。

これまでの履歴を知ること。

普段の生活を知ること。

何に困っているのかを知ること。

これからどうなりたいのかを一緒に考えること。

僕の中では、それら全部がカットにつながっています。

だから、

僕のカットは、ハサミを持つ前にほぼ終わっています。

ちょっとカッコつけた言い方に聞こえるかもしれませんが(笑)、普段やっていることを言葉にすると、本当にそんな感覚です。

頭の中で仕上がりが見えたら、あとはそのイメージに向かってハサミを入れていく。

そして時には、その答えが、

「今日は切らない。」

になることもある。

それも含めて、僕はカットだと思っています。

なので初めてcutskiiiに来てくださる方は、少しカウンセリングに時間がかかるかもしれません。

そして……

ごめんけど、初回カウンセリング料1,100円もらってます。笑

その分、いきなり髪だけを見て答えを出すのではなく、まずはその人のことを知るところから始めさせてください。

ハサミを持つ前から、もうカットは始まっています。

それが、cutskiiiのカウンセリングです。

cutskiii
茨城県取手市
「技術と薬剤にこだわるから、キレイが長持ちする」

PDF

一覧へ戻る